小江戸川越七福神めぐり
川越には昔から七福神が祀られた寺院があります。川越市内に点在する7つの福を集める小さな旅「小江戸川越 七福神めぐり」は全行程約6km、ゆっくりめぐっても3時間のコースです。
川越の観光名所を囲むような散策コースなので、七福神めぐりをしながら、蔵造りの町並み、時の鐘、菓子屋横丁などの観光スポットを寄り道して楽しめます。
また、七福神を祀る各寺院では古来より日本人に愛されてきた秋の七草が育てられています。秋の風情を感じる七草を観賞しながらの七福神めぐりもお勧めです。
小江戸川越七福神めぐりの写真
【第一番 毘沙門天(威光)、妙善寺】
第一番 毘沙門天を祀る妙善寺
まずはJR川越線・東武東上線「川越駅」から徒歩約5分の妙善寺(みょうぜんじ)から巡拝を始めます。妙善寺は不動明王を本尊とし、脇侍に阿弥陀如来像、観世音菩薩像が安置されています。境内には健康祈願のための芋地蔵・さつまいも地蔵尊があり、10月13日の芋の日にいも供養・いもの日まつりが行われることで有名です。
秋の七草は、女郎花(おみなえし)
女郎花の花言葉は、美人
手にとれば袖さへ匂う女郎花
この白露に散らまく惜しも/山上憶良
【第二番 寿老人(寿命)、天然寺】
第二番 寿老人を祀る天然寺
妙善寺から徒歩10分、国道16号線沿いに、寿老人を祀る天台宗のお寺、天然寺(てんねんじ)があります。天然寺は安産・無病息災にご利益のある大日如来が本尊です。本堂前の右手には寿老人が祀られ、境内には慈母観音像や六地蔵尊、十三仏なども建立されています。
秋の七草は、桔梗(ききょう)
桔梗の花言葉は、変わらぬ愛
桔梗の花咲く時ぽんと言ひそうな/千代女
【第三番 大黒天(有福)、喜多院】
第三番 大黒天を祀る喜多院
天然寺から北に15分、住宅地の中をしばらく歩いていくと、やがて中院、仙波東照宮、そして喜多院(きたいん)が見えてきます。喜多院本堂(慈恵堂)の右手、大黒堂に大黒天が祀られています。大黒天は古代インドの闇黒の神で、仏教での戦闘神です。平安以後、食を司る台所の神と崇められました。くろ(黒)くなってまめ(魔滅)に働いて大黒天を拝むと、大福利益が得られるとのこと。
秋の七草は、萩(はぎ)
萩の花言葉は、想い
しら露もこぼさぬ萩のうねり哉/芭蕉
【第四番 恵比須天(清廉)、成田山川越別院】
第四番 恵比須天を祀る成田山川越別院
喜多院から北に3分ほどで真言宗密教の寺院、成田山川越別院に着きます。本尊は不動明王。交通安全祈願で広く知られています。成田山に祀られている恵比須様は「福の神」の代表です。そのため漁村から始まった恵比須信仰は大漁の神、農村では豊作の神、都市では商売繁盛の神として信仰されています。
秋の七草は、撫子(なでしこ)
撫子の花言葉は、貞節
なでしこが花見る毎にをとめらが
ゑまひのにほひ思ほゆるかも/万葉集巻十八
【第五番 福禄寿神(人望)、蓮馨寺】
第五番 福禄寿神を祀る蓮馨寺
成田山の前を走る県道を西に進み、連雀町の交差点を右折すると、やがて左手に連馨寺(れんけいじ)が見えてきます。連馨寺は子育て呑龍上人ゆかりの寺です。徳川時代には浄土宗関東十八檀林(お坊さんの学校)の一つでした。連馨寺に祀られている福禄寿神の尊像は、右手に霊芝(れいし)、左手に神亀(じんき)を持ち、長寿安泰福徳のご利益があるといいます。
秋の七草は、尾花(すすき)
尾花の花言葉は、勢力、活力
山は暮れ野は黄昏の芒かな/蕪村
【第六番 布袋尊(大量)、見立寺】
第六番 布袋尊を祀る見立寺
連馨寺を後に一番街の通りを札の辻に向かって歩くと、蔵造りの町並みが見えてきます。川越を象徴する時の鐘や菓子屋横丁を見学しながら、布袋尊を祀る見立寺(けんりゅうじ)へ。緩やかな坂を上がると本堂が見えてきます。その手前右側に布袋尊を祀る小さな祠が建てられています。布袋尊は中国の後梁時代の禅僧で名は契此(かいし)、弥勒菩薩の化身ともいわれます。
秋の七草は、葛(くず)
葛の花言葉は、根気、努力
山の辺ににほひし葛の房花は
藤波よりもあはれなりけり/斎藤茂吉
【第七番 弁財天(愛敬)、妙昌寺】
第七番 弁財天を祀る妙昌寺
静かな住宅地を10分ほど歩くと七福神めぐり最後の寺院、弁財天を祀る妙昌寺(みょうしょうじ)に到着です。昭和61年に正式発足した小江戸川越七福神めぐり、実は妙昌寺の住職さんが発起に一役買いました。川越市観光協会との共同でスタート、そして川越の発展と歩調を合わせるように、毎年たくさんの人が巡拝するようになりました。
秋の七草は、藤袴(ふじばかま)
藤袴の花言葉は、思いやり、落ちつき
宿りせし人のかたみか藤袴
わすられがたき香に匂ひつつ/紀貫之
小江戸川越七福神めぐりのご案内
名称 | 小江戸川越七福神めぐり 秋の川越七草寺めぐり |
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場所(住所) | 埼玉県川越市 地図で確認 |
拝観 | 境内自由 |
電話番号 | 049-222-5556(川越市川越駅観光案内所) |
御朱印用色紙 |
正月元旦から7日まで、各寺院で七福神絵馬と御朱印用色紙の取り扱いを行なっています。また、毎月1日を七福神のご縁日として色紙の取り扱いを行なっています。受付時間は午前9時から午後4時まで。 |
備考 |
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