ヘミングウェイの家について
キーウエストにあるヘミングウェイの家(The Ernest Hemingway Home & Museum)は、文豪ヘミングウェイが晩年を過ごした家です。32歳から41歳までの約8年間を二度目の妻、ポーリンとともに過ごしました。
屋内ではヘミングウェイとその家族が使っていた様々な調度品を、屋外では熱帯の植物や、有名な6本指の猫たちを見学することができます。たくさんの猫がいるので、猫好きにはたまらない場所です。
ヘミングウェイの家の写真
【壁に掛けられた家族の写真】
ヘミングウェイの家の歴史
フロリダ州の最南端、キーウエストにあるこの家は、造船業とサルベージ業をしていたエイサー・ティフト(Asa Tift)によって1851年に建てられました。
1931年、ヘミングウェイはこの家を購入(実はポーリンの叔父がヘミングウェイ夫妻に買い与えた)、妻ポーリンとその後生まれた2人の息子パトリックとグレゴリーとともに、家族4人で暮らしていました。
1961年、ヘミングウェイが亡くなると地元キーウエストの実業家Mrs.バーニス・ディックソン(Bernice Dickson)に売却されました。
1964年、Mrs.ディックソンはこの家を私設博物館として公開しました。
【ヘミングウェイの書斎】
書斎にはヘミングウェイが使っていたタイプライターや椅子、そして彼が集めた思い出の品々が当時のままに残されています。
この書斎で、「キリマンジャロの雪」(1936年)、キーウエストを舞台にした「持つと持たぬと」(1937年)、「誰がために鐘は鳴る」(1940年)といった有名な小説の多くを執筆しました。
【ヘミングウェイと猛獣狩り】
ヘミングウェイのアフリカ訪問
ヘミングウェイが名作「キリマンジャロの雪」を書くきっかけになったアフリカへの最初の訪問は、1933~1934年にかけてのこと。2番目の妻ポーリーンとフランスのマルセイユから、ケニアのモンバサに船で旅立ち、東アフリカで約2ヶ月近く狩猟旅行を楽しみました。
2回目のアフリカ訪問は、4番目の妻メアリーと1953~1954年にかけて。しかしこの旅でヘミングウェイは2度の飛行機事故に遭い大怪我をしてしまいました。瀕死の重傷を負ったヘミングウェイはその後健康に問題を抱え、体力は次第に低下、文筆にも行き詰まるようになりました。
【6本指の猫(Princess Six Toes)】
庭やベランダにはヘミングウェイが飼っていた猫たちの子孫がいます。いつも観光客で賑わっているせいか、猫たちはすっかり人になれていました。
これらの猫たちには、一匹一匹に名前がついています。チャップリンやオードリー・ヘップバーンという名前の猫もいます。そして、60匹以上いる猫たちの約半分が6本指の持ち主だそうです。
写真の猫はヘミングウェイの家でもっとも人気のある猫、プリンセスです。6本指を見てくれと言わんばかりに腕を出してくれました。それにしても、ずいぶん太ったお姫様ですね。
【猫の水飲み場】
ヘミングウェイが猫のために作った水飲み場です。中央にある瓶はスペイン製のオリーブの瓶です。その下にある水をためる容器は、スラッピー・ジョーズ・バーから持ち帰ったもの……。実は男性用の小用トイレです。それを装飾用のタイルで飾りつけてあります。
【ベッドルーム】
ツイン用のベッドを2つ繋ぎ合わせて作った特大のベッドです。ヘッド・ボードには、スペインの古い修道院の門扉が使われています。
ベッドルームの一角には、メキシコ製の戸棚とその上にパブロ・ピカソから送られた陶製の猫の置物のレプリカが飾ってあります。残念なことにオリジナルは泥棒によって壊されてしまいました。
【大金をかけて作ったプール】
プールサイドの「最後の1セント」
このプールは、ポーリンがヘミングウェイに無断で2万ドルもの大金をかけて作ったプールです。長さ約20m、幅6m、深さは一番深いところで2.7mあります。キーウエストにあるプールでは最大です。(今も昔も)
プールサイドには1セントコインが埋め込まれています。この1セントは、莫大なお金をかけてプールを作ったポーリンに対してヘミングウェイが冗談まじりに、「これが私の持っている最後のお金だよ」と言って、まだ乾ききっていないプールのセメントに押しつけたものです。今もそのまま残っています。
ヘミングウェイの家のご案内
名称 | ヘミングウェイの家と6本指の猫 - キーウエスト観光(フロリダ) |
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場所(所在地) | フロリダ州キーウエスト 地図で確認 |
国名(地域名) | アメリカ合衆国 |
備考 |
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