久能山について
久能山(くのうざん)は、静岡市の清水区と駿河区の境にある有度山(うどさん)の南方にある標高216mの山です。
山頂には徳川家康のお墓と久能山東照宮があります。久能山東照宮には権現造りといわれる極彩色・総漆塗りの社殿を含め多くの建造物、重要文化財があります。また境内には久能山東照宮博物館があり、家康ゆかりの品々が展示されています。※社殿は平成22年12月、国宝に指定されました。
久能山の南斜面では石垣いちごが栽培されています。とくに久能海岸沿いにはイチゴのビニールハウスが広がり、毎年1月~5月まで食べ放題のいちご狩りが楽しめます。
久能山東照宮へ行こう
【久能山と一ノ鳥居】
久能山東照宮を見学
JR静岡駅から久能山下までバスで約40分。バス停で降りて200mほど戻ると、久能山東照宮への入口、一ノ鳥居が見えます。
【表参道の石段】
久能山下から東照宮まで徒歩で約20分かかります。急な石段を登るのが辛い方は、日本平山頂からロープウェイで行くことも出来ます。
【久能山からの眺め、イチゴのビニールハウスが見えます】
久能山東照宮への参道は、久能山の急斜面に作られたつづら折り、1159(イチイチゴクロウ)段の石段でできています。途中、久能海岸に広がるイチゴのビニールハウスや、水平線をたどると伊豆の山々、御前崎などが眺望できます。
【久能山の桜門】
国の重要文化財に指定されている桜門(ろうもん)です。前面に後水尾(ごみずのお)天皇御宸筆の「東照大権現」の額が掲げてあることから勅額(ちょくがく)御門ともいわれています。左右に極彩色の随神を、後面左右に生彩色の狛犬と獅子が据えてあるけんらん豪華な門です。
【久能山東照宮】
桜門からつづく石段の左右には、鼓楼・神厩・神楽殿・神庫があります。そして唐門をくぐると拝殿と石の間を連結した久能山東照宮本殿があります。
拝殿・石の間・本殿の3棟からなる社殿は久能山東照宮の中で最も重要な建物です。これら建造物はすべて総漆塗りの極彩色。平成16年に50年に1度の本殿の塗り替えが行われたのでとても鮮やかです。
【徳川家康の眠る神廟(しんびょう)】
徳川家康のお墓
本殿の裏手50mほどの所に、徳川家康のお墓、神廟があります。元和2年(1616)、家康が没すると遺言により遺体は久能山に埋葬、翌年、御霊の一部を日光へ移したといわれています。(※家庭に置きかえると、久能山がお墓、日光が仏壇という関係です)
この神廟は社殿背後の一段高い樹間にあります。基檀の上に立つ石造の宝塔は高さ6m、西向きになっており、この下に家康が眠っています。
久能梅林
久能山東照宮の参道入口を脇に入ったところにある梅園です。入園は無料、約200本の紅白の梅があります。開花は1月中旬~3月上旬です。 同じ時期に、日本平山頂でも約300本の白梅・紅梅が咲きます。2月中旬には梅まつりが開かれ、梅酒の無料サービスがあるとのこと。 |
石垣いちご発祥の地
鳥居のすぐ左手に「石垣いちご発祥の地」の記念碑があります。久能山では山の斜面を利用して、明治の末頃から石垣いちごの栽培が始まりました。 久能山周辺では、いちご狩りが楽しめます。とくにビニールハウスの並ぶ国道150線沿いは「いちごライン、いちご海岸通り」ともいい、いちご狩りの季節には多くの観光客が訪れます。 |
勘助井戸
山頂の東照宮の境内にあり、武田信玄が久能山に城を築くとき、軍師の山本勘助に掘らせたと伝えられる井戸です。 久能山の地質は上層が礫層で下層は泥層となっています。山本勘助はその泥層のすぐ上にある水(宙水)の存在を知っていたので井戸を掘ったと思われます。ところで、日本平ロープウェイのガイドさんの話によると、山勘という言葉は、山本勘助が勘を働かせ井戸水を当てたことが由来だとか。 |
金の成る木
家康にまつわる多くのエピソードの中に「金の成る木」があります。ある時、家康が「金の成る木とは何ぞや」と諸人たちに質問しところ、誰も答えることができませんでした。そこで自ら筆をとり3本の木の絵を描き、 よろづ程のよ木(万事のよき) と書き「これを常々心掛ければ必ず富貴を得られる」と言ったのだそうです。その木のイメージが左側の杉の大樹です。この杉の木は3代将軍家光公の頃に植樹されたもので、樹齢350年を経ています。 |
久能山東照宮のご案内
名称 | 久能山東照宮、久能山東照宮博物館 |
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場所(住所) | 静岡県静岡市駿河区根古屋390 地図で確認 |
休業日 | 年中無休 |
拝観時間 | 8:30~17:00(4/1~9/30)、9:00~16:00(10/1~3/31) |
拝観料金 | 拝観のみ 大人500円、子供200円 拝観・博物館共通 大人800円、子供300円 |
交通アクセス | 【バス】JR静岡駅より、しずてつジャストライン「東大谷行き」にて終点下車。東大谷バス停で「久能山下行き」のバスに乗り換え、終点下車。静岡駅から「久能山下」まで直通のバスもありますが本数が少ないので確認の上ご利用下さい。 久能山下からは徒歩での登拝です。1159段の石段は約20分程度の道のりになります。 |
駐車場 | |
電話番号 | 054-245-2740 |
備考 |
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