歩哨犬訓練展示について
航空自衛隊では基地の警備にあたる犬を、歩哨犬(ほしょうけん)と呼んでいます。イベント等で公開される「歩哨犬訓練展示」とは、隊員と共に黙々と働いている警備犬の訓練の一部(服従訓練、障害訓練、物品選別訓練、襲撃訓練、捜索訓練など)を披露することをいいます。
航空自衛隊入間基地には警備犬の訓練所(※)があり、全国に配備される警備犬の訓練を一手に引き受けています。これは他の基地にはない特徴の一つで、各基地の警備職隊員も入間基地に集まり警備犬の扱いを学んでいます。
※中部航空警戒管制団 基地業務群管理隊 警備小隊歩哨犬管理班歩哨犬訓練展示の写真
【隊員の左側につかせて歩く、犬の脚側行進】
歩哨犬訓練展示を見学しよう
航空自衛隊では約200匹の歩哨犬を全国の基地に配置しています。その歩哨犬は、すべてドイツ・シェパード(ジャーマン・シェパード・ドッグ)です。
ドイツ・シェパードは、知的で忠誠心と服従心に富み、警戒心が強いといった資質があります。さらに、訓練を好む性格から、軍用犬以外にも警察犬や救助犬として、様々な場面で活躍しています。
【お座り、犬はハンドラーの目を見て次の指示を待つ】
はじめに披露した訓練は、服従訓練です。犬はハンドラー(犬を取扱う隊員、訓練士)の指示に従って、脚側行進(きゃくそくこうしん)、停座(ていざ:お座り)、伏臥(ふくが:伏せ)、立止(りっし:立ったまま)などの課題を次々こなしていきました。
【伏せ、ハンドラーが呼ぶまでその姿勢を維持】
服従訓練は犬との信頼関係を築く上での必須科目です。ハンドラーのいうことができないと(服従訓練ができないと)、より高度な役立つ訓練をすることができません。そのため、いわれたことは必ず実行するという強い服従心が求められます。基地を警備する犬は、このような訓練を、楽しく、厳しく、そして毎日行っています。
【障害物を用いた訓練、トンネル】
次の訓練は障害訓練です。障害訓練は服従訓練の延長であり、いろいろな障害を経験させることにより服従心を強める目的で行います。
【障害物をジャンプ】
犬は経験したことでないとできない生き物です。悪い人が高い所や穴に逃げ込んだ場合、木に登って逃げた場合など、様々な状況を考えて訓練します。
【物品選別訓練、観客のにおいを嗅ぎわけます】
物品選別訓練は犬の嗅覚を利用して、においを嗅ぎわける訓練です。犬の嗅覚は人間の数千倍から数億倍あるといいます。訓練では観客の一人に布切れににおいをつけてもらい、それを嗅ぎわけ、見事当てることができました。
【襲撃訓練、噛みつく力はかなりのもの】
続いて実施する訓練は、襲撃訓練です。犬は基地に侵入し潜伏している不法侵入者を探し、発見し、警備隊員に知らせます。もし、抵抗したり逃げたり危険な場合は、犬が独自に反射的に襲撃し、噛み捕らえます。
【捜索訓練、中に人がいると吠えて知らせます】
最後に実施する訓練は、捜索訓練です。この捜索訓練は人の臭い、体臭ををもとに捜索をします。発見したらボックスの前で吠えて知らせます。現在、航空自衛隊として災害派遣において捜索ができるよう日頃訓練していますが、まだ自衛隊の歩哨犬にはそのような任務は付与されておりません。
【犬の写真撮影】
歩哨犬を見学するには
歩哨犬は各基地で開催されるイベント(航空祭やランウェイウォークなど)で、歩哨犬訓練展示として訓練の一部を披露しています。全国の基地で活躍している賢い犬たち、その訓練内容をぜひ一度ご覧下さい。
歩哨犬訓練展示のご案内
名称 | 入間基地の歩哨犬訓練展示 |
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場所(住所) | 埼玉県狭山市稲荷山2-3 地図で確認 |
見学方法 | 入間基地で開催されるイベント(航空祭やランウェイウォークなど)で見学できます |
開催日 | 入間基地のイベントカレンダー参照 |
交通アクセス | |
電話番号 | |
備考 |
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