秩父夜祭の歴史について
秩父夜祭(ちちぶよまつり)とは、毎年12月2日と3日に行われる秩父神社の例大祭です。起源は江戸時代に秩父地方の特産物であった「絹」の大市が発展した祭りといわれています。
秩父夜祭の主役は、けんらん豪華な祭り屋台と傘鉾(かさぼこ)です。これらが市内を巡り、御旅所直前の団子坂を駆け上がる様子が秩父夜祭の最高の見どころです。この屋台の曳き廻しがいつ頃から行われているのかは、はっきりしません。しかし、江戸時代の寛文年間(1661~72)には祭りが存在したという記録が残っています。
2019年度の秩父夜祭は、2019年12月2日に宵宮、12月3日に大祭が開催されます。秩父夜祭の日程(スケジュール)は、秩父市公式サイト「秩父観光なび」で確認できます。交通規制や駐車場の案内もあり。
秩父夜祭の写真
【秩父神社を出発する屋台】
秩父夜祭(宵宮)を見学
日本三大曳山(ひきやま)祭りとして知られる秩父夜祭が、12月2日・3日に開催されました。今回は前夜祭に当たる「宵宮(よいみや)」の日に見学へ行ってきました。(※宵宮には見物に対する規制がないので、宮参り、曳き踊り、すれ違い、ギリ廻し、さらには御旅所からの花火が、ゆっくりと見学できます)
宵宮は昼過ぎから数台の屋台が町内を練り歩く宮参りが行われ、途中、街の辻や会所前、秩父神社の境内では、華やかな衣装をまとった少女らが曳き踊りを披露しました。
その後、屋台は飾り置きされ、夜の18時頃になると再び町内を巡行してその日は終わり。なお、宵宮でも19時を過ぎると羊山公園で花火の打ち上げが始まりました。
【祭りを盛り上げる若衆】
屋台に乗っている若衆は「囃し手(はやして)」といって一つの屋台に4人います。昼は扇子を振り、夜は提灯を持ち、威勢のいい掛け声で祭りを盛り上げています。
【大ダルマの刺繍(本町屋台の後幕)】
屋台と傘鉾について
秩父夜祭で曳き廻される屋台と傘鉾は全部で6基あります。その内訳は、上町(かみまち)、中町(なかまち)、本町(もとまち)、宮地(みやぢ)の屋台4基と、下郷(したごう)、中近(なかちか)の傘鉾2基です。いずれも金糸銀糸の華麗な江戸刺繍を施した幕や、精緻な彫刻が見事です。
屋台や傘鉾は昭和37年に国指定重要有形民俗文化財に、また屋台や傘鉾の曳き廻しや屋台囃子、屋台芝居などは「秩父祭りの屋台行事と神楽(かぐら)」として昭和54年に国指定重要無形民俗文化財になりました。
【屋台の曳き廻し風景】
踏み切りの横断
12月3日の大祭では、秩父神社を出発した屋台と傘鉾は1kmほど離れた御旅所(秩父市役所と市民会館の裏手)へ向います。その途中、団子坂の手前には秩父鉄道の踏切があります。
秩父鉄道では屋台巡行にあわせて、なんと電車を止め架線を外します。屋台や傘鉾は高さがあるため電車の架線にひっかかってしまうからです。この架線の取り外しは屋台などが帰る時にも行われます。
【無数の提灯をつけた屋台の飾り置き】
団子坂の曳き上げ
秩父鉄道の踏切を通過した後は、屋台や傘鉾にとって最大の難所である団子坂にさしかかります。秩父夜祭最大の見所、団子坂の急な坂を登っていく「曳き上げ」です。大勢の引き手が、激しく打ち鳴らされる太鼓の音とともに、重さ12~20トンもある屋台や傘鉾を曳き上げます。
このシーンは迫力満点なのですが団子坂は立ち入りが規制され、屋台観覧席を予約した人しか見る事ができません。予約の申し込みは例年10月1日から31日まで、しかも抽選です。ところで屋台観覧席は板張りなので座布団の用意をおすすめします。
【屋台の曳き廻し風景(夜)】
秩父夜祭の花火大会
秩父夜祭では夜になると花火大会が始まります。冬の澄んだ空気の中、芸術花火、競技花火、そしてスターマインと、数千発もの花火が盛大に打ち上げられます。
花火は芝桜で有名な羊山公園から打ち上げられます。秩父市役所付近から西武秩父駅にかけての国道140号沿い、および道の駅ちちぶなど広い範囲で見学できます。
【御旅所で花火の見学、大祭では屋台が飾られます】
秩父夜祭は昼も夜も充実
秩父夜祭は「夜祭り」と名前がついていますが、ぜひ昼間からの見学をおすすめします。まずは秩父神社へ参拝、そして屋台の曳き廻し・曳き踊りの見物、屋台芝居(昼間の屋台は歌舞伎の舞台にもなる)の鑑賞などです。秩父夜祭は夜だけでなく昼間も楽しめます。
秩父夜祭の観客数は例年20~30万人です。ちなみに秩父市の人口は7万人。車で行くと渋滞に巻き込まれるので、電車を利用するのが賢い選択です。帰りのきっぷ売り場は混雑しますから、早めに購入しておきましょう。
秩父の冬は冷え込みが強く、昼と夜の寒暖差が激しいです。しっかりとした防寒対策をして秩父夜祭を楽しんでください。
秩父夜祭のご案内
名称 | 秩父夜祭(ちちぶよまつり) |
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場所(住所) | 埼玉県秩父市番場町1-1 地図で確認 |
開催日 | 12月2日、3日 |
料金 | 無料 |
交通アクセス | 【電車】西武秩父駅から徒歩10分 |
駐車場 | 駐車場有り※12月3日の大祭当日、市内7カ所に有料臨時駐車場を設けます |
駐車場料金 | 普通車(二輪車含む) 500円 |
電話番号 | 0494-21-2277(秩父観光協会) |
備考 |
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