川越キリスト教会について

埼玉県川越市の松江町にある日本聖公会(※1)川越キリスト教会は、明治11年(1878)に横山錦柵・田井正一の両牧師によって伝道が開始されました。
川越での布教から11年後の明治22年(1889)、現在の元町1丁目に木造の礼拝堂が建てられました。しかし、4年後の明治26年(1893)、川越大火によって焼失しました。
現在の松江町にある煉瓦造りの礼拝堂は、大正9年(1920)年に着工、翌年の大正10年(1921)4月に完成しました。設計は立教大学新築のため来日したウイリアム・ウイルソン氏、施工は清水組(現清水建設)によって行われました。建物は東西に細長い切妻造り、平屋建で、総工費1万8,644円65銭(現在の貨幣価値で約1億3,000万円)を要したといいます。
川越キリスト教会の建物は昭和54年(1979)に日本建築学会の「近代の主要名建築」の一つに選ばれ、さらに平成13年(2001)には国の「登録有形文化財(建造物)」、および川越市の「都市景観重要建築物」の指定を受けました。蔦が煉瓦の外壁を這っていることから「蔦の教会」として親しまれています。
※1.聖公会とはイギリス国教会を母体とするプロテスタントの教派です。しかし、儀式や典礼など伝統を尊重する点ではローマ・カトリック教会に近く、このキリスト教二大潮流を結ぶブリッジチャーチ(橋渡しの教会)とも呼ばれています。
川越キリスト教会の写真

【日本聖公会 川越キリスト教会】
川越キリスト教会を見学
蔵造りの町並みが始まる仲町交差点を東に進むと、丁字路の突き当たりに赤レンガの建物、日本聖公会川越キリスト教会があります。

【礼拝堂内部】
祭壇をはじめ、礼拝堂内部の構造はキリスト教の伝統に従ってつくられています。また、礼拝堂全体が船をイメージした形になっています。

【ノアの箱舟をイメージした構造】

【礼拝堂後部にある窓】

【教会の外壁】
焼きムラが美しいレンガ
外壁に使われているレンガは単調ではなく、ところどころに焼きムラのあるレンガが使われています。そのため、落ち着いた温もりのある雰囲気をつくり出しています。

【教会のパイプオルガン】
川越キリスト教会のパイプオルガン
川越キリスト教会のパイプオルガンは、オルガン製作家・草刈徹夫氏によって平成8年(1996)に完成しました。総パイプ数335本、パイプオルガンとしては小型ですが、この礼拝堂の構造や空間、さらに用途等を勘案し、最もふさわしい響きを奏でるよう設計されています。主に礼拝や結婚式、送葬式などの儀式に使用されますが、オルガンを中心としたコンサートも毎年開催されています。
川越キリスト教会のご案内
名称 | 日本聖公会 川越キリスト教会(かわごえきりすときょうかい) |
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場所(住所) | 埼玉県川越市松江町2-4-13 地図で確認 |
礼拝・集会 | 聖餐式: 毎週日曜日 午前10時 夕祷: 毎週日曜日 午後6時 日曜学校: 毎週日曜日 午前9時 |
交通アクセス | 【電車】西武新宿線「本川越駅」下車、徒歩15分 |
電話番号 | 049-222-1429 |
備考 |
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