埼玉りそな銀行(川越支店)について
蔵造りの町の中心に青緑色のドームが目立つ建物、埼玉りそな銀行川越支店(旧第八十五銀行)がそびえ立ちます。
建物は大正7年(1918)に第八十五銀行の本店として建てられました。鉄骨鉄筋コンクリート造り、三階建て、搭屋・金庫室付き。高さ25m、面積291㎡。近代金融史のシンボル的な洋風建築で、ネオ・ルネッサンス、サラセン風デザインは、保岡勝也氏による設計です。
この場所は元来川越藩の御用商人・横田五郎兵衛の敷地でした。五郎兵衛は明治期の川越の政治・経済・教育の分野で活躍した人物で、埼玉県初の銀行・第八十五国立銀行を設立した人としても知られています。
埼玉りそな銀行 川越支店(旧第八十五銀行本店)は、川越の伝統的な町並みの中で近代のあゆみを示す象徴として、平成8年(1996)に国の登録有形文化財の指定を受けました。
埼玉りそな銀行(川越支店)の写真
【埼玉りそな銀行(旧第八十五銀行本店)】
旧第八十五銀行本店を見学
西武新宿線本川越駅から徒歩15分、蔵造りの町並みの中心に大正時代の洋館、埼玉りそな銀行川越支店(旧第八十五銀行本店)があります。
【蔵の街の中心にそびえ立つ洋館】
保岡勝也について
第八十五銀行本店を設計した保岡勝也(やすおか かつや)は、東京帝国大学で辰野金吾(日本銀行本店や東京駅を設計)に師事し建築学を学びました。卒業後は三菱社(現・三菱地所)に務め、29歳で技師長に就任しました。明治45年(1912)に三菱を退社、その後、保岡勝也建築事務所を設立し、住宅や数奇屋の設計者として活躍しました。
保岡勝也は川越市内に4つの作品を設計しました。今は現存しない川越貯蓄銀行本店(1915)、代表作の第八十五銀行本店(1918)、松江町の山崎家別邸(1925)、最後に埼玉県最初のデパートである山吉デパート(1936)です。
【埼玉りそな銀行と赤いポスト】
埼玉県の銀行について
埼玉県の銀行の歴史は、明治11年(1878)10月15日設立の第八十五国立銀行から始まります。発起人は川越町内の旧川越藩御用商人や近郷の富農ら16人。川越町南町にあった横田五郎兵衛の敷地を一部借りて開業しました。
明治31年(1898)に普通銀行となり第八十五銀行と改称、そして大正7年(1918)に第八十五銀行本店本館として現在ある特徴的なドーム型の建物が建造されました。
その後、昭和18年(1943)に埼玉県内の他3行(武州銀行、忍商業銀行、飯能銀行)と合併して埼玉銀行 川越支店となりました。さらに平成3年(1991)には協和銀行と合併して協和埼玉銀行(翌年からあさひ銀行)、そして平成15年(2003)に埼玉りそな銀行となりました。
埼玉りそな銀行のご案内
名称 | 埼玉りそな銀行 川越支店(旧第八十五銀行本店) |
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場所(住所) | 埼玉県川越市幸町4-1 地図で確認 |
建築年 | 大正7年(1918) |
設計 | 保岡勝也 |
交通アクセス | 【電車】西武新宿線「本川越駅」下車、徒歩15分 |
営業時間 | 平日9:00~17:00 |
電話番号 | 049-222-2251 |
備考 |
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