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観光情報 [埼玉県]

広瀬神社について

日本/埼玉県

埼玉県狭山市の広瀬にある広瀬神社(廣瀬神社:ひろせじんじゃ)は、3世紀頃に創建されたと伝えられ、狭山市では最も古い社です。

伝承では日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征のおり、大和国(奈良県)の広瀬に似ているため、ここに広瀬の神を祀られたといいます。祭神は奈良の広瀬大社と同じ若宇迦能売命(わかうかのめのみこと)。

境内には本殿、拝殿、舞楽殿、各種の記念碑のほか、県指定天然記念物の大ケヤキ、ねじれ梅の不朽梅などがあります。宝形造りの神輿(みこし)は市指定文化財です。元旦祭、春季大祭、秋季大祭には、市指定無形民俗文化財に指定されている広瀬囃子(ひろせばやし)が奉納されます。

広瀬神社の本殿以外の境内に祀っている社は、八幡社、稲荷社、霞社の三社です。

旅行時期 [2016年]

広瀬神社の写真


【広瀬神社の参道、桜並木が続く】

広瀬神社を見学

西武新宿線「狭山市駅」西口から飯能行きのバスで「上広瀬」下車、徒歩5分のところに広瀬神社があります。神社の参道には桜並木が続き、境内にはしだれ桜やケヤキをはじめ、たくさんの樹木が生い茂っています。

広瀬神社の大祭は、春季例大祭(4月の第1土曜、日曜日)、秋季例大祭(10月の第3土曜、日曜日)です。これらの祭りでは、神輿の安置、奉納囃子、甘酒の振る舞い、よさこい踊り・阿波踊り、屋台の出店などがあり、境内は大勢の人で賑わいます。

毎月1日・15日は月次祭なので社務所に人がいます。御朱印をいただきたい方は、この日に訪れてください。


【広瀬神社の拝殿】

主祭神は水の守り神

広瀬神社の主祭神は若宇迦能売命(わかうかのめのみこと)。水の守り神で、風雨の調和、豊かな実りを守る神です。そのため、五穀豊穣、家内安全、健康長寿のご利益があります。若宇迦能売命は女神なので、安産や子育て、家族弥栄(いやさか:ますます栄えること)にもご加護があります。

相殿神は、八衢比古命(やちまたひこのみこと)、八衢比売命(やちまたひめのみこと)、久那斗命(くなとのみこと)の三神。いずれも禍を防ぐ神で、除災招福、交通安全、疫病退散などのご利益があります。

なお、広瀬神社の境内には狛犬が存在しません。これは主祭神が女神であり、荒々しいものを嫌うとされているためです。


【ご神木の2本の大ケヤキ】

埼玉県の鎮守の森

広瀬神社の境内には、ご神木の2本の大ケヤキ、梅の古木・不朽梅(ふきゅうばい)、しだれ桜の大木のほか、50本のケヤキ、桜やモミジなど数十種類の樹木が生い茂り、鎮守の森をなしています。

初夏になると大ケヤキの洞に、アオバズク(青葉梟:フクロウ科の鳥)やツミ(タカ科の鳥)が営巣します。

平成2年3月、この貴重な緑を守り次世代に伝えようと、広瀬神社の社叢(しゃそう:鎮守の森)が埼玉県から「ふるさとの森」の指定を受け、20年間自然活動保護の助成金の支給を受けました。※平成22年4月1日、ふるさとの森の指定を解除。


【しだれ桜の大木(社務所のとなり)】

広瀬神社のしだれ桜

広瀬神社は、狭山市内で見事な「しだれ桜」を撮影できる隠れた桜スポットです。境内にあるしだれ桜はどれも大木で、まるで流れ落ちる滝のように、実に美しい姿を見せてくれます。

広瀬神社では4月の第1土曜、日曜日に、春季例大祭が行われます。ちょうど桜の咲く時期と重なるので、桜見物と一緒にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


【枝振りが見事なしだれ桜(太鼓楼のとなり)】

広瀬神社の社格(官社、式内社、県社)

「日本文徳天皇実録」によると、嘉祥3年(850)6月3日の条に「武蔵の広瀬神を官社に列す」とあります。また、延長5年(927)に完成した「延喜式(えんぎしき)」の神名帳に記載されている入間郡五座の一つであるとされます。

延喜式とは、延喜5年(905)醍醐天皇の命により編さんされた律令(法律)の施行細則です。延喜式内社(略して式内社)とは、延喜式第九、第十巻神名帳に載せられた神社をいいます。式内社は国家から御手座(みてぐら:神に捧げる供え物)が贈られた格式の高い神社で、武蔵国に四十四座ありました。

広瀬神社は、明治6年に郷社、明治7年に県社に指定されました。


【亀をかたどった台座】

延喜式内社、入間郡五座の内一つ

式内社のシンボル、亀をかたどった台座です。台座の上には「当国四十四座之内 広瀬神社 式内」と刻まれています。延喜式神名帳には、「武蔵国四十四座 入間郡五座の内一つ 広瀬神社」と記載されています。


【広瀬神社の神輿】

広瀬神社の神輿

広瀬神社の神輿は、元冶元年(1864)、上広瀬村の名手・清水寛右衛門宗室によって奉納されたものです。形式は宝形造りで、全面漆黒塗り、四方の鳥居や内部は朱塗りになっています。壁の一部は浮き彫りで、金箔押しの豪華なものになっています。

神輿の下框(かまち)の長さは1.22m、屋根の頂にある鳳凰までの高さは2.28m。重さは400kgあり、30人以上の担ぎ手を必要とします。


【広瀬囃子連による広瀬囃子】

広瀬囃子(ひろせばやし)

県内でも珍しい神田古囃子を今に伝える広瀬囃子は、江戸時代末期(万延・文久年間)に、笛の村木佐平(むらき さへい)と天孤の飯島喜十郎(いいじま きじゅうろう)らが中心となって、神田囃子を学んだことに始まるといわれています。

曲目は「屋台」「聖天」「大馬」「鎌倉」「師調目」「仁羽」など6曲あり、使用楽器は大太鼓1、小太鼓2、鉦1、笛1です。

広瀬囃子は、広瀬神社の元旦祭、春の例大祭、秋の例大祭などで奉納囃子が行われるほか、入間川七夕祭りでも披露されます。

(次ページ、広瀬神社の大欅(けやき)と不朽梅に続く)

広瀬神社のご案内

名称 広瀬神社(ひろせじんじゃ)
場所(住所) 埼玉県狭山市広瀬2-23-1 地図で確認
拝観 境内自由
交通アクセス 【バス】西武新宿線「狭山市駅」西口から飯能行きのバスで「上広瀬」下車、徒歩5分
駐車場 駐車場あり
駐車場料金 無料
電話番号
備考

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