海岸にできる特徴的な地形
海岸地形の解説
名称 | 解説 |
三角州 (さんかくす) | 川の上流から流れてきた土砂などが、河口に堆積して形成された地形を三角州といいます。 平野などの低地にあるため、なだらかな地形が奥深く続き、支流がよく発達しています。一般的に扇状地より規模が大きいです。形は主として三角形ですが、扇形の場合も多く、またミシシッピ川の河口のように鳥の足跡形(鳥趾状:ちょうしじょう)に分岐しているものもあります。 |
扇状地 (せんじょうち) | 川が傾斜の急な山地から平地にでるところに形成される扇形(おうぎがた)の地形を扇状地といいます。 堆積物は山から平地へ川がでる点を頂点とし、頂点付近には粗い堆積物、広がった川下には細かい土砂が堆積します。このため水田耕作には適さず、肥沃な表土が厚く堆積している三角州とは、この堆積物によって区別されます。 |
リアス式海岸 | 地盤の沈降や海面の上昇によって海岸の出入りが複雑になった地形をリアス式海岸といいます。海岸線が複雑に入り組み、のこぎりの歯のようにギザギザに連なっています。一般に水深が深く波が静かなため良港として利用されることが多いです。 リアス式海岸の語源は、スペイン北西部のカンタブリア山脈が海と接する地帯に入り江の多い海岸があり、これをリア(入り江のこと)と呼ぶことから命名されました。日本では岩手県の三陸海岸が、その代表的なものです。 |
フィヨルド | 氷河によって大地が削られ、その後沈水し、海水の浸入によってできた狭い湾のことをフィヨルドといいます。そのため、どんなに内陸に入り込んでも岸辺は海抜0m、水は海水です。 一見、リアス式海岸に似ていますが成立過程や規模がまったく異なります。フィヨルドはかつて氷河の発達した地域でしか見ることができません。 |
名称 | 解説 |
多島海 (たとうかい) | もともと丘陵地だったところが地盤の沈降や海面の上昇によって、かつての山の頂上部分が島となった地形を多島海といいます。 地中海の東部にあるエーゲ海は、大小合わせて約2,500の島々が点在しているところから多島海とも呼ばれます。 |
砂州 (さす) | 海岸線から離れた海中にできた砂礫(されき)の細長い堆積地形を砂州といいます。 海岸線にほぼ平行して水面上に姿を現したものが沿岸砂州、そして、これの湾口を閉ざすように形成されたものを湾口砂州といいます。地図の場所は典型的な湾口砂州である京都府の天橋立(あまのはしだて)です。 |
砂丘 (さきゅう) | 風によって運ばれた砂が堆積してできる丘状の地形を砂丘といいます。 砂丘は乾いた砂が多く、しかもほぼ一定の方向から強い風が吹く場合にできやすいです。砂丘がもっとも多いのは砂漠やその周辺部ですが、乾燥期に強風が吹く海岸や河岸にもできます。 |
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