サッカラについて
サッカラ(Saqqara)は、古代エジプトの王都メンフィスの西に広がる大地です。メンフィスのネクロポリスとして数多くのマスタバ墳やピラミッドが造られました。
エジプト史上初のピラミッドであるジェセル王の階段ピラミッド(Pyramid of Djoser)、ピラミッド・テキストが初めて記されたウナス王のピラミッド、マスタバ墳墓群など、サッカラにはたくさんの見どころがあります。
階段ピラミッドの写真
【サッカラの階段ピラミッド】
エジプト史上初のピラミッド
ジェセル王のピラミッドは、東西に277m、南北に545mの長方形の周壁(入口部分のみ復元)に囲まれています。この広い敷地内に階段ピラミッドのほか、ヘブ・セド祭殿や神殿などが配されています。
このようなピラミッドや神殿、葬祭殿、それらに付属する建築物群をまとめて、「ピラミッド・コンプレックス」とよびます。ジェセル王のピラミッドは、ピラミッド・コンプレックスとしての造りが明確に残っており、各建物の修復もかなり進んでいます。
【ジェセル王のピラミッド・コンプレックス】
上のパノラマ写真はピラミッド南側の中庭です(北側にも中庭があります)。左から階段ピラミッド、中央にセド祭殿、右側には柱廊のある建物と南の墓が見えます。さらに、写真では階段ピラミッドの背後になって見えませんが、ピラミッド北側には葬祭殿とジェセル王の彫像を安置する密室(セルダブ)があります。
【天井のついた列柱廊】
入口から真っ直ぐ西に向かって延びる天井のついた列柱廊です。両壁にはそれぞれ20本の柱があります。壁の高いところには、あかり取りの小さな窓がついています。
ほのかな光を頼りに狭い通路を抜けると、驚くほど広い中庭と、まぶしく光り輝くピラミッドが見えました。階段ピラミッドがそこにあるとわかっていても、この演出には感動します。柱廊を抜けてそのまま直進すると、南の墓につきあたります。南の墓ではジェセル王のレリーフが発見されました。
【世界最古の石造建築物】
階段ピラミッドを間近から見た写真です。ピラミッドは、石灰岩を直方体のブロック状にして、それを積み上げて築かれています。初めは単なるマスタバ墳としてつくられました。その後、何度かの設計変更をへて、マスタバを6段重ねた階段状のピラミッドになりました。
【古代遺跡の発掘現場】
サッカラではいたる所で発掘調査が行われていました。ジェセル王のピラミッド・コンプレックスの設計、建築を指揮したのが宰相イムホテップです。そのイムホテップの墓が、このサッカラのどこかにあると考えられています。建築と医学の神として崇拝されたイムホテップの墓が発見されれば、世紀の大発見になるでしょう。
【ウナス王のピラミッド】
ウナス王のピラミッド
ジェセル王のピラミッド・コンプレックスのすぐ南に位置するのが、第5王朝最後の王、ウナス王のピラミッドです。規模は小さくまるで瓦礫の山にしか見えませんが、ピラミッド内部の壁面にピラミッド・テキストが初めて刻まれたことで有名です。壁一面に書かれたヒエログリフは圧巻とのこと。
(次ページ、エジプトのピラミッドとスフィンクスに続く)
階段ピラミッドのご案内
名称 | サッカラの階段ピラミッド - 世界最古の石造建築物(エジプト) |
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場所(所在地) | カイロ近郊、サッカラ 地図で確認 |
国名(地域名) | エジプト |
備考 |
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