ハバード氷河について
ハバード氷河(Hubbard Glacier)は、アラスカ州の州都ジュノーの北西にある氷河です。全長122Km、高さ90m、幅9.6Kmあります。
ハバード氷河は氷河の流れるスピードが速いことで有名で、1986年夏、1日に約130フィート(40m)も移動した記録があります。アラスカの多くの氷河が後退している中、現在も活発に前進している氷河です。
ハバード氷河の写真
【ヤクタット湾】
ハバード氷河を見学
午前9時、ヤクタット湾(Yakutat Bay)に到着しました。空は曇っていましたが、この湾から眺める「雪をかぶった山並み」はとても雄大で美しい景色でした。前方の細い入り江、Disenchantment Bayに入ると、約1時間後に目指すハバード氷河へ到着します。
【シャチの群れ】
シャチ(オルカ)について
ヤクタット湾では、シャチの群れに出会いました。黒と白のコントラストがひときわ目立っていました。ところで、シャチ、クジラ、イルカはすべて同じ仲間(種)です。これらに本質的な違いは無く、大きければ「クジラ」、小さければ「イルカ」と呼び、シャチはこの目立つ特徴のため「シャチ」と呼ばれています。
【日本の豪華客船、飛鳥】
ハバード氷河の前で日本の豪華客船、飛鳥が遊覧していました。間近から氷河を見学出来るのは1度に1隻のみ。飛鳥が氷河を離れるまで私の船はしばらく停船していました。飛鳥とすれ違いましたが本当に美しい船ですね。いつか、このような豪華客船で国内や海外のクルーズを体験してみたいものです。
【ハバード氷河のパノラマ写真】
【氷河の崩落】
見学を終えた飛鳥とすれ違い、ゆっくりとハバード氷河に近づきました。さすが北米大陸最大級の幅を誇る氷河です。視界に収まりきれないほどの幅に圧倒されてしまいました。
ハバード氷河では何度も大きな崩落を見ることが出来ました。青みがかった氷壁が海へ崩れ落ち、そして数秒後にはまるで雷のような音があたりに響きます。この氷河が崩れるときの音をホワイト・サンダー(White Thunder)といいます。巨大なビルが倒れるかのような迫力、とても感動的な光景でした。
【ギルバート・ポイント】
ギルバート・ポイント
写真の黒い山脈の部分をギルバート・ポイント(Gilbert Point)と呼びます。氷河がここに到達すると大変なことに!山脈の後ろにはラッセル・フィヨルド(Russell Fiord)があります。せき止められたフィヨルドは水位が上昇、その南に広がるヤクタット国有林にあふれ出て洪水を起こしてしまうからです。そうなると、まわりの生態系に多大な影響を与えてしまいます。
2004年5月、ギルバート・ポイントまであと640フィート(195m)。ハバード氷河はこの春速度を上げ、2~3ヶ月の間に約1,000フィート前進しました。もしかしたら、1986年、2002年に続きもう一度ラッセル・フィヨルドの湾口を閉鎖してしまうかもしれません。
【これも氷河です】
【グレイシャーミルク】
グレイシャーミルクについて
氷河から流れてくる水は、氷河によって削り出された微小な岩粉の影響で、緑色や青色、シアンなどさまざまな色に見えます。(不思議なほど美しい色になります)しかし、あまりにも大量の岩粉が流れ込むと、水は濁り乳白色にみえます。このような水をグレイシャー・ミルク(氷河ミルク)と呼びます。
ハバード氷河に近づくほど、海の色が濃い緑色から灰色に変わっていきました。氷河からは大量の岩粉が流れているらしく、船が通った後は、白く濁っていました。
(次ページ、カレッジフィヨルドの見学に続く)
ハバード氷河のご案内
名称 | ハバード氷河の見学 - アラスカ旅行(氷河クルーズ) |
---|---|
場所(所在地) | アラスカ州ジュノーの北西 地図で確認 |
国名(地域名) | アメリカ合衆国 |
備考 |
関連記事・参考情報
- 【アラスカ】港町スワードに入港 - キーナイ山脈とスワードの町、アラスカ水族館
- 【アラスカ】トレーシーアーム - フィヨルド・氷河・氷山について、ソーヤ氷河
- 【アラスカ】カレッジフィヨルド - ハーバード氷河、モレーン、氷河の崩落
お出かけ時の注意について
各記事の内容は掲載時の情報です。現状では異なる可能性があります。
営業時間や料金など変更になっている場合がありますので、
お出かけの際は、公式サイト等で最新の情報をご確認ください。